こんにちは!イグルスキー米山です。
5月のイグルー、やったらできた
もう今年は無いだろうと思っていたイグルー、5月連休中に作って泊まりました。新雪が60cmも積もったのでもしや?と思って作りましたが、使えたブロックはその新雪分ではなく、下のザラメ層でした。降って1日や2日の新雪は踏み固めないとブロックにはならないし、長細いのを切れるほどの強度もありませんでした。晴れて日射を浴びたり、3日か4日経ったら固まると思いますが。
今後は、ノコさえ雪面に入るなら、そして、夜気温がプラスになって屋根が落ちないならば、残雪ザラメ雪でも充分作れることがわかりました。いまだに発見の絶えないイグルーです。
最期まで残る穴
今回は、雷鳴混じりの防風雪で、テント泊の人は積もって雪かきが大変だったようです。イグルーは積もって埋まれば埋まるほど、隙間も塞がれて雪洞風に静かになっていきます。しかしそれは風上、風下側と側面だけで、一番高い天井部分の穴はいつも最期まで空いたままです。そしてそこから、風がある限り、一晩中粉雪が吹き込みます。気温が低い季節は払えばよいのですが、今どきは降った雪がとけてすぐに濡れてしまうので、かえって厄介です。
外から塞ぐ・カケラ+メソメソの雪
基本的にはドームを組み立てたあとの仕上げで、イグルーの隙間にはブロクのかけらなどを外側から当てて、隙間を塞ぎます。低温の季節には、すきま風が寒いからです。イグルー積みは中の人がやるので、外の人が並行して進めると速いです。
まだ壁が安定していない30分以内なので、せっかくのイグルーを壊さないように優しくやってください。ぐいぐい突っ込むと、微妙なバランスで組んだブロックが崩落することもあります。
そして、サラサラの雪ではできないけれど、この季節(残雪期)などはメソメソの少し湿った雪なので、スコップですくって、隙間めがけてザザっとかけておくと、かなりふさがります。
内から塞ぐ・メソメソの雪
中に入ると、外の暴風雪が遠くに聞こえます。安堵のひとときです。しかし、荷をほどき、靴を脱ぐ前にもう一度吹き込みが無いかチェックしましょう。風が強い日は、僅かな隙間から地吹雪が吹き込んで寒いです。これを、やはりメソメソの湿った雪で塞ぎます。気温の高い残雪期はこれがやりやすいです。低温の季節は、小さなかけらを作って隙間に埋め込みます。こういう作業に、防寒テムレスはとても助かります。
どうしても塞げないスキマ・厳冬期富士山
どうしても吹き込みが多すぎるというときは、ツエルトをみんなでコタツみたいにかぶって眠るか、いっそイグルー内で張るという手もあるかもしれません。
富士山の樹林限界以上の場所では、基本的に強風少雪のためイグルー適地があまりないのですが、僅かな吹き溜まりで作ったことがあります。しかし乾いた低温のサラサラの地吹雪なので、スキマがなかなか塞げず、結果一晩で寝袋の上に5cmくらいは積もりました。何につけても特殊な山です、富士山は。
きょうはここまで。またね。
コメント
昨日はお疲れ様でした。
「メソメソ雪」という表現に感じ入り、思わず初コメント“させて頂き”ます。
コメント欄が各投稿ごとに設定されていると、読者側として気安さが増すことと思われます。
あと「プロフィール」欄の「自信」は「自身」に思われます。
イグルーシーズンは終わりましたが、益々の投稿発展?を楽しみにしております。
あまり無い表現だけど、これは自信を知れ、と書きました。イグルー技術がくれる革命的な自信です。
コメント欄、構成研究がまだ及ばす、済みません。