クマネシリ倒木危機一髪

イグルー困った話
イグルー横の100年の年輪のトドマツが倒れた!

宵闇どきに倒れたトドマツ。暗くてシャッタースピードかなり遅そうです。

嵐の日、針葉樹林帯でイグルー

こんにちは。イグルスキー米山です。

11年前の記録から。思い出深いイグルーエピソードです。

北海道東部の、クマネシリ山の山行でした。一日目はすごい低気圧がやってくるので強風でした。何もこんな日に雪山に登らなくても・・と思うかも知れませんが、嵐のとき針葉樹林の中にいるのは(稜線で吹雪かれるのに比べ)とても安心です。樹林が風を防いでくれるから。翌日までには低気圧が通過する見込みで、中腹で泊まりました。もちろんイグルーで。

道東3月下旬の標高760mはあまり良い雪ではなく、ご覧のようなゴロゴロブロックで70分かけて作った、とあります。

夕方できあがったイグルー。雪が硬くて、時間がかかった。この頃はまだ長いブロックの技術がない。

大木が強風で倒れるところを初めて見た。

イグルーが出来上がったころ、近くのトドマツがグルングルンと、しなり始めました。わずか数m横にある、結構背の高い木です。どっちに倒れるんだろう。イグルーに倒れたら、また作り直しだな。

こんなに太い大木でもどこか弱点があり、こんな機会が来ると、終わりのときが来るのか。木が倒れたらもちろん危ないのだけど、突然倒れるわけでもなく、時間にして数分の間は、倒れどころを探すように揺れていました。やがて方向を定めるように、イグルーとは逆側にメキメキと倒れました。見ている僕らはただ見守るばかりでした。

数えてみたら、年輪は100年ちかくありました。明治終わり頃、じいちゃんと同じ頃の生まれだ。

西クマネシリ山から見たクマネシリ山。右後ろに、平らな稜線が見える。

クマネシリは「竿掛け山」

アイヌ語で「竿をかけたような形の平らな山稜の山」という意味です。山頂部は急な三角形ですが、特徴的な平らな台地があり、幅200m〜500m、長さ10kmもあります。絶壁に囲まれていて、一箇所だけゆるい斜面の尾根があり、そこを狙いました。当時は(いまも?)記録も見かけず、探検的な計画で、ギアナ高地に例えていました。その時の記録です。

山行記録: 道東 クマネシリ岳(1586m) ギアナ高地からアタック
2010年03月21日(2日間) 道東・知床, 積雪期ピークハント/縦走 / yoneyamaの山行記録

イグルスキーブログ、4月始めから3週間ほど更新してきましたが、明日から山登りで暫く留守にします。

きょうはここまで、またね。

 

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