細くて長いノコ
この細いノコギリはなんと40cm。ノコギリの長さは最低30cm とイグルスキーが常々言っているのは、それより短いと小さいブロックしか作れず、小さいブロックではイグルー作りは苦労するからです。この40cmは、大きいブロック切りに大変有利。ノコギリは長ければ長いほど、イグルー作りが楽です。そして細くて困ることは特にありません。糸鋸みたいに、切りながら90度方向を変えて切ることも出来ます。
この40cm、これからあたらしくイグルーにノコを買いたい人には、おすすめです。
粗目(赤い柄)と万能目(黄色い柄)があるようですが、粗目は売り切れていました。

上は27cm、中は30cm、下が40cmスリムと立派過ぎるケース Above is a slim 27cm, middle is 30cm, and below is the impressive 40cm case.
運命のようなノコとショベルの出会い
しかも、更に嬉しいニュース。北海道のイグルー愛好家からの情報で、このノコがイグルスキー愛用の30年前のブラックダイアモンド社ショベルの柄にぴったり収まるというタレコミがありまして、買ってみたら正にシンデレラフィットでした。

誂えたようにピッタンコの出会い。立派すぎるケースより立派です。ザックの中がスッキリ It’s a perfectly snug match, even more so than the impressive case. The backpack feels much lighter.
イグルー愛好家にあまねくおすすめしたいけど、残念ながらこのショベル自体がもう生産されていないのです。30年冬山やっている人が持っているのは時折見かけます。前々回のイグルー講習会で、これをメルカリで手に入れて持ってきていた人もいました。
イグルー作りに理想のショベルとは

先が平らかカーブか。柄も長すぎないほうが狭いところで取り回しやすい。Flat or gently curved tip. Handle not too long for easy maneuverability in tight spaces.

脇の反り返りがおとなしいタイプ。A type with subtle curvature on the sides.

脇の反り返りが先端から始まって、強いタイプ。A type with curvature starting from the tip, indicating strength.
一般的な雪山登山用スコップは、デブリの掘り起こしとかテント周りの雪かきに使うものなので、皿の部分はあまり平らではなく、両脇は雪がこぼれないように少し反り返っています。
しかしイグルー製作で望ましいショベルは、ノコギリで切った隙間にそっと差し込み、コトコト慎重に動かして、手をいれる隙間に広げるための道具なので、この反り返り部分はなるべく小さい方が、ブロックを傷つけないのです。また、先端は「真っ直ぐ」より丸くカーブした「剣先」型のほうが、その作業には向いているかも。したがって現在手に入るショベルではこれといっておすすめが無いのです。「反り返り」が、せっかくのブロックに切り傷を入れてしまうのですね。もちろんこれで作れないことはありません。理想を言えばの話です。持っている道具でがんばりましょう。
数年後にもっとイグルーが広まったら、イグルーに適したショベルをエキスパートオブジャパンとかで特注で作りたいものです。30年前のブラックダイアモンドのパクリで良いのですが。
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