ブロック切りの基本・ハの字には2つある

イグルー・作り方技術
ブロック切り取りはイグルー作りの核心部です。

こんにちは、イグルスキー米山です。

イグルーで屋根が塞がるかどうかは、長くて角が揃った、平面がきれいなブロック切りの技術が重要です。

奥の方で三方向の切れ目を合わせる

奥の方で縦、横、底面の3つの切れ目がきちんと合えば、スコップでガジガジやらなくてもブロックは動きます。3つの切れ目が奥で合っているかどうかは、持っているノコの刃の長さと、差し込んだ角度などをよく見て空間イメージを磨いてください。漫然とやると、合っていないことが多いです。刃は長いほうが断然有利です。

でもブロックがコトコト動くのに、スコップで誘っても取り出せないときは、切れ目の向きに問題があります。

上の図:手前に開く「ハの字」、下の図:上空に開く「ハの字」ブロックは手前と上空に切れ目が開いていないと引っかかって出てこない。

「手前」と「上空」、二種類のハの字がある

手前にやや開く切り方を「ハの字」と呼びます。90度よりちょっと開いたくらいで良いのです。「手前」ともうひとつ「上空」にも開く必要があることも忘れないでください。「ハの字」とはつまりブロックがやや台形になることですが、台形は2方向あるということです。両方開いていないと、引っかかって出てきません。出てこないとスコップで無理して、ブロックの角や平面が傷つき、積むときに支障が出ます。平面が少ないブロックは積むとぐらついて、崩落の原因になります。最もほしい長いブロックは折れてしまって取れません。

上から図1:右手で右側のカットはうまく「ハの字」できます。図2:右手で左側を切るとどうしても「逆ハの字」になります。図3:左は左手で切るとやりやすい。図4:できればヘソの前にノコを持ってくれば腕力不要です。

体の右側は右手、左側は左手で

この「ハの字」、わかっちゃいるけどなかなかできない人が意外に多いです。例えば右手で体の右側を切るときは割と手前開きに切り易いのですが、右手で体の左側を切る時、どうしても逆「ハの字」になってしまいますね。左側は、左手に持ち替えて切ると良いです。固くて力がいる場合など、できれば体の位置を動かし、ヘソの正面にノコが来る位置に移動するのが腕力維持にベターです。伸ばした手の先でギコギコやるより、ヘソの前でギコギコやるほうが楽だし、うまくできますよ。重いブロックを持つときも「ヘソの前」が肝心でしたね。立ち位置を変え、腰を落として「体(ヘソ)をそこへ持っていく」のが大事です。

上から図1:壁際は手が当たるので「逆ハの字」になりやすい。図2:ノコの先を曲げて差し込みそのままギコギコせずに下へ落とすテクニック。図3:長さが少しもったいないけど壁から少し離して切れ目を入れる。

壁に近いところは「ハの字」切りがやり難い

それから、右手で体の右側を切るときでも壁際から切り出すときは右手が壁に当たるのでどうしてもノコの目が「ハの字」と逆に入ってしまいがちです。

壁際でノコを入れるなら、普通に刺すのではなく、刃先を曲げて差し込み、前後にギコギコせず真下にスーッと切り下ろすとか、固くてギコギコしなくてはならないときはその分壁から切れ目を離す必要があります。その分ブロックは短くなります。壁際などでの使い勝手からもノコのグリップは長い両手用(折りたたみ式などが多い)ではなく、短い片手用が有利です。

3つ以上取るなら真ん中から

床からブロック取りするなど、3つ以上並んだところからブロックを取る際は、上述の理由から壁際は後回しにして、真ん中からブロックを取りましょう。壁際は手が当たって「ハの字」がやりにくいからです。真ん中が無い状態なら、両脇のブロックは「ハの字」に切らなくても出てきます。手前、片脇、上空の三方向が空いていれば、どう切っても引っかかることはありません。奥の切れ目を合わせさえすれば大丈夫です。

まとめ

以上、回数やればわかることですが、初回に意外とつまづく人が多いのでまとめてみました。

●3つの切れ目の接合点をイメージして切ること

●「ハの字」には2つあり、意識すること

●右手と左手使い分け、ヘソの前

●壁際は工夫すること

●壁際は後回し

●ノコのグリップは片手用の短いのがおすすめ

きょうはここまで、またね。

 

 

 

 

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