岳都松本山岳フォーラム主催の講習で30名に教えました
日帰り日程なので限られた数時間でしたが、ほとんどの人がイグルー完成しました。至らなかった人、ごめんなさい。もう少し手厚く教えられれば多分できます。でも楽しかったと言っていただいて嬉しかったです。半分近い人が、支度をしてきてそのまま泊まり、翌朝は乗鞍山頂を目指したり、いくつかイグルーを作り続けて腕を磨いていました。
これまでは直接間接に知る山岳会やガイド組合、大学山岳部に講習してきましたが、岳都松本山岳フォーラムが仕立ててくれて、一般公募は今回が初めてです。ヤマレコや岳都松本のHPでの告知ですぐに30名がいっぱいになり、急遽第二回も設けました。びっくりです。
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満足のマイルーム
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二人+一人でトンネル連結、こんちは~
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巨人コンビの巨大イグル-ながらブロックも巨大で問題なし
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墓石のような見事なブロック、もう切れます
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ちょい天井高すぎぃ!でもコツ掴みました
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穴塞ぎの瓦大薄いブロック
イグルーはやっぱり面白いから人気なんだ
来てくれた皆さんは市内県内が半分、県外各地からが半分でした。イグルスキーの6年前の著書を読んでくれていたり、かなり前の岳人に書いたイグルー特集の記事を憶えていてくれたりと、結構イグルーが心から離れないという人が多く、イグルーというものはニッチながらも強い魅力があると思いました。乗鞍岳への登山ルート沿いの人通りの多いところでやっていたので、通りがかりの登山者も興味深そうにたくさん話しかけてきました。中には、「あなたイグルスキーさん?」という人も。動画で見て、上の方でイグルー作ったそうです。以前谷川岳でイグルーを作っていてその時にも挨拶を交わしたお二人さんも、今回来てくれました。
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側面から三角柱を切り出したとこです
今回の雪のコンディション
今年は少雪です。スキー場リフト周辺を予定していましたが雪が少なく、少し標高を上げてみました。本当はスキーコースを外して樹林内でやりたかったのですが樹林内は積雪が更に少なく、吹き溜まりのあるスキーコース脇ではじめました。
表面20センチは先日の雪、その下は先週の雨が降った暖かい日の氷ザラメ層がありました。このへんは良いブロックにはなりません。新雪はどけて、氷層は壊れなければ土台に使う程度です。でもその下、30センチくらいのところから下は、かるかた雪層でした。積雪時から0℃以上にならずにゆっくり熟成した層です。場所によってその層が一段分しかなかったり、二段分あったりのばらつきは、ありました。ブッシュが見えている近くはやはり浅かった。
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5人座れる3人用くらいの標準型。みんな自作の個室に戻って寝たので集会場
旧友と再開、ヤマレコのお二人とも
数年前からイグルー教える約束の旧友も遠くから来てくれて、講習後も3つばかり作って腕を磨きました。また、結婚記念日祝いのヤマレコのお二人もやってきて、隣にイグルー作りました。5人座れる1.5×1.5のイグルーを作ってお祝い焼き肉をいただきました。多分、マトヤンとトモエさんは結婚記念日をイグルーで祝った日本史上初のカップルです。
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実演終盤、墓石サイズの長いブロックが続くと、もう屋根はできてしまう
やはり重点は、きれいなブロックを切ること
今回も、やはり躓いている人の多くはブロックの切り出し方を助言すると格段に良くなりました。切断面のきれいな大きなブロックさえ掘り出せれば、難しくは無いのです。それには案外、ノコギリの使い方が重要でした。意外と、そんなところから分かれ道がありました。
スキーヤー、他の登山者への配慮
今回は脇とはいえ、スキーコースの近くで何十個もイグルーを作ったので、スキーヤー一名から苦言を頂きました。私もスキーをする身で見れば、イグルーや、その穴ぼこがたくさんあったらホワイトアウトなどで危ないと思います。できればそんな心配をされないよう、目立たないところ、通りから外れたところでやるのが筋だと思います。お詫びいたします。
数日後、当の本人からヤマレコ記録にコメントをいただき、不安から強い口調になったかもしれないことのお詫びと、帰りに通ったら後片付けができていて安心した。それからイグルーにできれば泊まってみたいというメッセージまでいただきました。とてもありがたい連絡でした。
イグルーは本来、誰もいないルートで誰も泊まらない場所で行動できる自由な山登りのための手段です。ルートという線から離れて面で動いてもらいたいです。
今回気づいたいろんなイグルー作りのポイントについて、次回から連載いたします。お楽しみに。
きょうはここまで、またね。
主催のフォーラムによるレコ↓
イグルスキーによるレコ↓
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