こんにちは、イグルスキー米山です
前回紹介した黒姫山の隣の佐渡山でも、同じ日に違うイグルー仲間が作っていました。この週末は、黒姫、佐渡山周辺のパウダーがすごく良かったそうです。山スキー好きは狙う山域がカブってますね。でもお互い会わなかったみたいです。
講習やって半月めのカモの会のお二人でした。
この前の記事で紹介した、北八ヶ岳で講習した山岳会のお二人が、早速実践しました。今回は雪たっぷり、2mはあろうかという量で、しかも見晴らしの良い気持ちの良い場所です。
作ったドームに閉じ込められた?
二人だったのでそれぞれ隣接して母屋とトイレを作り始めたら、ドーム内からのブロックだけで屋根までできてしまったので、両者ともそれぞれ閉じ込められてしまって、声も届かず、穴を掘って出てくるのがタイヘンだったとのことです。始めのうちは思わぬ設計ミスで、笑い話のようなことがありますね。
ドームと竪穴と、排雪の関係
屋根が楽勝でできてしまったために、床をもっと掘り下げる。でも竪穴の底なのでその雪を掻き出すのに苦労したそうです。前回は積雪が少なくて、床からあんまり取れなかったので、外からもブロックを供給しましたから、今回は事情が随分違います。
こういう雪たっぷりのところでは、排雪しやすいように、出入り口を急斜面に向けて作ることが多いです。雪洞と同じように。しかし今回の場所は真っ平らなところなので、こういうところでは、屋根づくりと掘り下げの需要と供給がピッタリと合うように、ちょっと大きめのドームにするといいかな。まだ難しいですよね。また、出来上がったあとで床を下げたいときは、外に出すのでなく、登山靴でがんがん踏みつけて、床を凹ませていくと、結構下がります。多少くたびれますが。イグルーの床は、時間が経つと沈んで行きます。屋根は雪洞ほど落ちてきません。軽いからだと思います。
このように積雪の加減によって、イグルーの設計対応が少々変わるのです。
入り口を閉めず寒い思い
前回の講習ではそれほど気温が低くなかったのもあり、出入り口の処理をあまり伝えなかったのですが、これをぴったり閉めると、イグルーの保温性は抜群です。ヨシキトさんは自称超寒がりとのことで、今回はザックを入口に立てただけで凌いでいたら、寒くて参ったとのことでした。私の塞ぎ方、図を描きますので参考にして、次回からやってみてくださいね。今回はせっかくトイレも隣にあったのだから、入り口はビシッと閉めこんでよかったのですよね。
隣接トイレをくっつける
男同士のパーティーでは自分のマットをめくって雪面に立ち膝して小用するのが常ですが、女性がいる場合は脇に一回り小さい女子トイレイグルーを、出入りできるようにして作ります。そうすると夜中でも、塞いだ出入り口を壊して出入りしなくても済みます。今回はちょっと2つのイグルーが離れちゃったみたいです。
連結イグルーを作るときは、かなりくっつけて、壁を共有するくらいの勢いでやれば早くできます。雪の壁は防音防臭なので、全く気になりません。これも図を参考にしてみてください。この図は5人以上の泊まりで、2+3人用や3+3人用など、分宿するとき、交流できるように出入り穴を付ける方法です。トイレなら少し小さめで、出入り穴は幅を狭く。トイレ棟の出入り口は不要です。狭すぎると作りにくいし、用足しもやりにくいです。最大、4っつつなげたことがあります。
何度か作るうちにすぐ快適なイグルーが自在でできるようになります。
イグルー作りは屋根さえ作れるようになれば、あとはいくつか作って泊まるのを繰り返し、どんな積雪、どんな雪質なら、どんな作り方、どんなサイズで進めようか頭に浮かぶようになります。ちょっとした家造りなのです。慣れればこれがとても楽しいのです。テーブルやカウンターだって、暇なら作ればいいのです。
来週あたり、イグルー長期山行を支度していたのですが、オミクロン最盛期とカブってしまったみたいで、休暇なんだか、自宅待機なんだか、不透明なことになって来てしまい、なかなか思い切った山行に行けない状態です。自分で山に行かずに、イグルーに挑戦した人の記録で記事をすすめてすみません。やってみた!という人、もしいたらイグルスキーに連絡ください。
きょうはここまで、またね〜。
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