北大山岳部現役の、エリコ山イグルー
押しかけ講師で3年目。もう一年目にしか教えることはないくらい、2年目以上は上手に作る。ブロック切りもうまい。ブロック載せパズルもうまい。山行でも作っている。いろんな雪、季節に対応できるだろう。1時間もあれば大きなやつを作ります。
北大のビヴァーク訓練とは
冬山行の行動中、パーティーから離れてしまって、テント無し寝袋無しストーブ無しを想定して、基本個人装備のシュラフカバー、お風呂マット、非常用上下の乾いた下着と靴下、非常食、メタ、お茶食器、それにノコギリ、スコップで夜を過ごす練習です。これだけは全員持っている約束です。自分で作った一人用イグルーに入って蓋を閉じて朝まで粘ります。
この日は氷点下20℃。寒いですね。イグルーの中は隙間を丁寧に塞げば氷点下4℃くらいのはずです。寒くてヒマです。横にもなれるけど座っていたほうがマシかな。
ちょうどこの翌日、近くの春香山で3人パーティーの1人が別れてしまって下山せず翌朝無事下山というトラブルで警察に救助要請がありました。雪穴をほって夜を過ごしたとのことです。
経験をしておけば自信になります。、本人も周りも、余計な最悪の心配がいらないし、どうすればよいかわかります。上に揚げた最低限個人装備は、こういうときのために代々考案され、いつでも各自が持っているのです。たとえ雪洞が掘れないほど雪が少ない場所でも、練習さえできていれば、イグルーのほうが作れる可能性が高いです。
今年は女子が半分で、とてもうらやましいです
現在山岳部は女子部員が半分いて頼もしいです。女子が半分いるなんて、なんて理想な集団だろう。今年の冬メイン山行は、2年班は南日高、1年班は道北の長期山行を終えてきました。春はどこに行こうかって話をしました。次の山の話をするのはいつでも何より楽しいね。
雪山練習メニュー、ガイドではなく先輩と考える
イグルスキーは訓練はせず滑ってHelvetiaヒュッテへ。現役のみんなは残って他のメニューも頑張ります。
なだれ埋没苦行体験/救出ビーコン練習/怪我人搬出練習/そして寝袋無しのイグルービヴァーク苦行練習と、フルコースの「虎の穴」登山学校です。
私みたいな部員外講師は例外です。全部在学のセンパイが後輩に教えてずっと続いています。私の昭和の頃だって北大はシゴキみたいなハラスメントは全くなしでした。
圧倒的な経験の山岳ガイドの講師じゃなくて、数年上の(完璧じゃないかもしれない)センパイとやるから、自分の頭で考えて、活発に学び、身につくのだと思いますね。私はいつも講師としてではなくて、現役に混ぜてもらっている感じです。
技能発達の近道は、教えられすぎないこと、自分でやって失敗すること、失敗して自分で考えることだと思います。
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