こんにちは、イグルスキー米山です。
五竜遠見尾根のスキー場トップで講習会しました。今回は2人。とても昔からお互いに知っていたのに会うのが初めてのオンさんと、そのアイス仲間のリーさん。同時代を山人生で過ごしてきた山岳部育ちの同世代なので、とても楽しい合宿でした。
時折地吹雪、降雪あり、ホワイトアウトと、立ちっぱなしならもう凍死の天候ですが、イグルーを造っていると体は結構ホットです。穴の底だし風もなく。見ているだけが一番寒いので、イグルスキーも寒さ対策で余計なイグルーをいくつも造っていました。
かるかた雪の鉱脈探し
始めにイグルスキーが40分ほどで一個造って見せて、その両脇に二人がそれぞれ作ります。初めて自作の一個だし、トイレ用なので小さくね!というのを忘れたのかな、オンさんの方は結構巨大な円形になっていました。途中二人共、「こりゃ屋根なんかできんわ!」と、思っていたそうですが、2時間後には屋根がふさげました。みんなそうなのです。
オンさんのでかいイグルーも屋根がふさがったのは正直驚きましたが、かるかた雪の良い鉱脈を見つけて、モグラみたいにずんずん鉱道を進んで長細い材を大量に産出したのが勝因です。結果、母屋より大きな女子トイレが出来上がりました。初回で2時間は、標準です。
積雪も、季節も標高も申し分無いのに、ほんの数メートル違うと、変なザラメ層が出て来て、イグルー円内だけから細長いブロックを取れる層が枯渇することもあります。そういうときは、円の外に石切場を造って長細いブロックを供給するのです。今回は足元の2段目でも変なザラメ層があり、3段下まで掘らないといけませんでした。それがちょっと時間がかかった要因でした。次回、また図入りで詳しく書きます。
ノコギリ経験は案外、人によることを知る
ノコギリなんて誰でも使い方わかるだろうと思っていたけど、普通の登山ではノコギリを持っていかないし、焚き火もしなければ、使ったことがない人は結構多いかもしれません。
ブロックを切り出す鋸目の向きを「手前開きかつ上開き」にしないと切れ目ができても出てこないのですが、狭いところでノコを使うのに、持ち手の手首が壁に当たるからどうしても「手前開き・上開き」にならないときの、取手の持ち替え方とか、どうしても狭くて真上から差し込めないときは寝かして差し込んで両手で取手をつまむとか。
そういう小さい技はやって見せて教えないと、なかなか切れ目のつながったブロック切りができず、スコップでこじ出して形を崩してしまうことも始めはありました。
でも二日間、3つもイグルーを作るうち、ノコの使い方にもなれてきて、最後はなんと40分で造ってしまいました。普通の山の筋肉と違って、3つも作れば肩が疲れるかもしれませんね。
今回の教えの気づきをまた数回書いていきます。
きょうはここまで。またね!
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