こんにちは、イグルスキー米山です。
きのうまで簿記3級試験のため、しばらくブログ更新お休みしていました。いやあ、難しかったです。再開です。初夏、イグルーとは最も縁遠い季節ですが、相変わらずテーマはイグルーで行きますよ。
津軽半島山地
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右は陸奥湾、左は日本海と十三湖。山の上からはこの陸と海の線を見下ろします。
青森県の北には右に下北、左に津軽半島の2つの半島があります。標高は1000mちょっとですが、青森は標高0mでも根雪の土地です。雪山の難易度は標高ではなく、植生で見ます。北極に行ったら海岸でも厳しいですよね。風よけになる木が無くて、気候が厳しいから木も生えないからです。津軽半島山脈にはよその人には無名でも、麓で見上げれば格好いいし、登れば満足の山脈がそびえ立っています。きょうは津軽半島の脊梁を東から西へ横断したイグルー山行の話を紹介します。
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津軽線・蓬田(よもぎた)駅から山脈へ。自動車で山に行くとこの行程を楽しめない。手前の針葉樹は希少な良材、青森ヒバの森。奥の白い山嶺・大倉岳(677m)はブナの森です。
入山も下山も鉄道
私が北大山岳部だった昭和末期までは、まだ北海道にも廃線間際の鉄道があり、乗り継いで駅で泊まって山に行きました。山スキーと大きなザックを背負って、うっすら雪の載ったシバレる駅のホームに降りる情緒、まだ津軽半島では健在です。青函トンネルの津軽海峡線があるから、在来線も残っちゃっています。ありがたいです。
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ドーム部分、4人には小さく見えますが、下が広く広げてあります。雪を捨てやすい段差の脇のとき、この手が便利です。
稜線の吹き溜まりにイグルー
ブナ林の稜線の、ちょっとした段差の地形のところに吹き溜まりがあり、そこに下から出入りするタイプの4人用イグルーを作りました。広く作れば快適なのですが、いつも面倒になって小さめになってしまいます。
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袴腰岳山頂の祠。津軽一帯は西暦800年にヤマトの侵攻を受けて以来、辺境ならではの神仏の祀り跡を濃く感じます。この山周辺にも蝦夷平定、中世戦国、修験道者に関わる古い話をたくさん読みました。
海と平野と大倉岳と袴腰岳
脊梁山脈の2つの山頂をつなぎ、ブナの林の中をスキーで進みます。海と平野の上を雪雲があっちに行ったりこっちに行ったり。冬の津軽は基本的に雪雲の中です。標高の高い八甲田などは、ガスガスのビュウビュウで、登っても滝壺の中を泳いでいるようなものです。この1000m以下くらいの雪山が、全天候でも安心して山スキー山行ができるエリアなのです。意外に。
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バスガイドみたいなお姉さんが、スルメ焼いてくれました。
下山ルートも鉄道、しかも骨董車両
津軽鉄道の終点駅に滑り降りて、スキーをたたんで車両に乗り込むと石炭の匂い。昭和中期のストーブ列車を、今も続けている骨董鉄道です。
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石炭は当時唯一の国産。釧路太平洋炭鉱産でした。
テーマパークじゃなくて本物なんです。ストーブの前の席は、みんな座りたいから、交代です。スルメ焼いたり、清酒を飲んだりもします。よそ者はこれで盛り上がっていますが、隣の客車では沿線住人が日常で使っています。シーハイルの五所川原高校や太宰治の生家もこの沿線です。
私の4年の青森時代でも、指折りの美しいラインどりの計画でした。日程さえ取れれば、山脈イッキ北上もしてみたかった。この半島はサキッチョまで行っても鉄道駅がある、よい立地なのです。
きょうはここまで、またね。
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