こんにちは!イグルスキー米山です。
今年最大規模のイグルー講習でしたよ
北海道から広島まで遠くから来てくれました。みんなイグルーに興味津々。クライミング、テレマーク、アイス、沢の記録やSNSでぼちぼちお名前を見かける皆さんです。話してみれば、やっぱり知り合いの知り合いだったり。随分前に会っているぞ!という人だったり。中にはイグルスキーの北大山岳部の先輩の娘さんまで!鼻がそっくり!
愛知県の山ライター、マリべさんが知り合いに声をかけたら集まりました。マリべさん顔が広いのです。イグルスキーも全員に手応えを得て欲しいと、気合を入れて臨みました。マリべさん、年末のヤマケイで記事を書くのでお楽しみに。
東西から集まれる、初めての乗鞍岳中腹2050m
北ア・乗鞍岳のスキー場(Mt.乗鞍スノーリゾート)終点近くの樹林帯の中でやりました。イグルー会は、かるかた雪を求めてなるべく標高高く、しかも長い時間を練習に当てたいのでなるべく早く行けるところが良くスキー場の上が良いです。
大きい荷物でリフトに乗っても違和感がない、登山者の多いスキー場で、かといって登山者が多い通り道からはちょっと外れた方が集中して練習できます。雪面ボコボコになるので、人通り多いところは避けたい。スキー場によっては、場外でも近くで泊まるのを禁止するところもあります。かといって樹林限界からの距離が1時間以上あると、全員の冬山経験を把握していない場合、もし初心者がいると事故もありうるなどなどです。
いろんな場所を開拓したいし、関東関西東海どこからも集まりやすい乗鞍にしました。寒気団がきて酷寒だったので、北ア北部でなくてよかったです。程よい針葉樹林で風雪も和らぎました。どうせホワイトアウトで景色もないし。リフト終点から、標高差50m程の急斜面を登った緩傾斜の台地上に地図で目処をつけました。大きな山では人通りのないところなんて、いくらでもあるのです。
平均一人二つ半。一個だけじゃ満足できない
20人で49個。現場は、樹間の古墳群というか、イグルー都市というか、壮観でした。樹間だったので広い写真がなくて残念ですが、ここに迷い込んだら卒倒しますよ。
とにかく皆、新技術を手にしようという強い動機があって、それに何度か自分でトライしている人が多かったのです。イグルスキーの動画を見て、細長いブロックの技術も心得ています。
そうであるから、イグルスキーが40分で作れることを目の当たりにして、どこにスピードの違いがあるかを飲み込んだと思います。やり方さえ知ったら、あとはブロックを丁寧に切り取る技術なんですね。
そして後半は、どこにどうブロックを載せれば良いかを組み合わせる面白さに慣れることかな。目の前で見て、出来上がりのサイズ感を見てもらうのも重要です。泊まってみて、中の整形でどう快適にするかも、わかります。やはり二つ三つ作って泊まってみるとわかります。それに面白くなります。
ノコギリ切れ目、「ハの字問題」
そのブロック切り取りで、真っ四角のブロックを切り出すのに、外側に開いた切り口を入れるという空間感覚、頭でわかっても手が全然いうことを聞いていないぞ、という人が必ずいます。切れ目を確実に奥で出合わせて、かつ、外開きにすれば、スコップで掬って軽く上がるのに、どこかダメだと引っかかって出てこない。それでブロックはジャガイモみたいに崩れるし、筋肉はくたびれてしまいます。行き詰まっている人は大体ここです。「ブロックは丁寧に切る」だけじゃ伝わらなくて、「こうしてこうしてこう切るよ」と横でやって見せて伝わります。長いブロックが切れただけで歓声が上がりますよ。
イグルーナイト
初日に、一人一個以上ばんばん作っているので、泊まるところには困らないのですが、みんなとたくさん話したくても、大きな集会用は難しい。せめて座って10人サイズをと思っていたけど、みんなのアドバイス周りしていたらなかなかそれも難しくて、結局最大でも6人座りになってしまいました。この辺は課題です。初めに狙って隣同士に大きいのを繋げればよかったのですが。
でも個室に寝るのも楽しいものです。自分で詰んだ多角形天井を見上げて、雪の吹き込みを夜中に塞いだり、どうスキマ風が吹くのか思い知ったり、雪に接する足やお尻の冷えの改善は各自の課題です。慣れない仕事で、肩や腹筋がゴキゴキの人も多いと思います。夜中に足はつりますねー。でも、全トイレ付きだから外にでなくて快適です。個室なら寝たまま横向いてやってもOKです。夫婦ペアが4組いて、新築、増築、内装自由です。DIY達人は、前室に腰掛けつき神棚つきのイグルーもありました。
腕を磨いてインフルエンサーに
イグルー作りは楽しいから、出来上がりの顔が最高です。崩れた時の口惜し顔も最高。心の底から阿鼻叫喚してください。自在に作って、自由な雪山山行の強い味方になると思います。イグルスキーは皆に尊敬されて非常にうれしかったです。次はこの快感をみなさんにも。たくさんの人に教えて広めてくださいね。
今日はここまで、またね。
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